2023年07月19日
こんにちは。
和包丁の製造には、炭素鋼と呼ばれる鋼材を使用します。
炭素鋼は中に含まれる化学成分によって「白鋼」や「青鋼」といった規格に分かれています。
今回はその中でも「青鋼」についてご紹介します。
1.切れ味の持続性
2.滑らかな切り口
3.手入れの大切さ
青鋼は成分にクロムとタングステンを含んでいることから、他の鋼材よりも硬く、耐摩耗性が高いとされています。
これにより一度しっかり刃をつければ、長時間鋭い切れ味を保つことが可能です。
長い時間刺身を引いている板前の方に人気の高い鋼材です。
青鋼は白鋼にクロムやタングステンなどを添加してしなやかさを上げた鋼材です。
切れ味を損ないにくく、ねばり強くかけにくいという特性を持っています。
鋭く研いだ刃がスッと入っていく事で切り口が滑らかに仕上がります。
青鋼は炭素を多く含むため錆びやすく、普段のお手入れはとても重要です。
耐摩耗性が高い特性から、研ぎ等のメンテナンスも技術を要し慣れるのに時間がかかるかもしれません。
ただ一度しっかりと研ぎあげてしまえば、抜群の切れ味が長続きする料理人向けの包丁と言えるでしょう。
前回のコラムで紹介した「白鋼」は、切れやすく研ぎやすいという性質を持っています。
今回ご紹介した「青鋼」は、安定した切れ味と刃持ちの良さが特徴です。
それぞれの鋼材の特性を考えつつ、自分の用途や好みにあわせて最高の一本を見つけてみてはいかがでしょうか。