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包丁コラム
【ショートコラム】鰻裂き包丁の地域ごとの変遷と特色

 

【ショートコラム】鰻裂き包丁の地域ごとの変遷と特色

2023年08月21日

こんにちは。

日本の食文化は地域ごとに独特のものがあり、その地域性が道具にも反映されています。

鰻裂き包丁もその一つです。

 

各地域の鰻の裂き方や調理法に応じて、その特色が生まれてきました。

今回は鰻裂き包丁について、地域ごとの種類と特徴についてご紹介します。

 

目次

1.江戸裂き(関東型)

2.京裂き(京型)

3.名古屋裂き(名古屋型)

4.九州裂き

 

 

江戸裂き(関東型)

関東地方では、うなぎを背中側から開く「背開き」が主流。

鰻の背側から切り込むこの方法には、幅広で平たい刃の関東型鰻裂き包丁が適しています。

刃が鰻の背骨にしっかりとフィットし、滑らかな裂きが可能になります。

 

 

京裂き(京型)

関西では鰻を腹側から裂く「腹開き」が主流です。

一見"鉈"のような形状をしていますが、これもれっきとした鰻裂き包丁の一種です。

京型の一番の特徴は、目打ちを叩くめに厚みを持った峰の部分です。

 

 

名古屋裂き(名古屋型)

関東と関西の中間的な裂き方が伝統となっています。

その為名古屋方の包丁は、腹開きと背開きどちらもできる万能な形状をしています。

まっすぐの一段刃で、少し小さめで幅が細く峰の先が少し丸く造られているのが特徴です。

 

 

九州裂き

九州地方の鰻は一般的に太く、それに合わせて太く頑丈な長崎型鰻裂き包丁が誕生しました。

少し小さい出刃包丁のような形をしていますが、刃はまっすぐ造られており柄の近くにも一段刃がついています。

力強く、太い鰻を手際よく捌くのに向いています。

 

 

この他にも柄の部分まで地鉄で作られた「大阪型」というものもあります。

写真はご用意できませんでしたが、非常にシンプルな見た目で関西で主流の「腹開き」に特化した包丁です。

 

最後に

地域の鰻裂き包丁は、その地の文化や伝統、そして調理法に根ざしています。

鰻といえば土用の丑の日を思い浮かべますが、天然物の鰻の旬は10月~12月とされています。

鰻を食べる際には、その裂き方や包丁の特性にも注目してみてください。